「広島というところ」
広島というところはどういうところなのでしょうか。
広島にはどういう施設がふさわしいのでしょうか。
一例として、東京都と比較してみます。
1) 野球場として、東京ドームVS広島の新球場
東京ドームのように、あの巨大空間を温度と気圧を一定に管理し、太陽光線を気にせず、人工芝で天然芝のようなムラを気にする必要の無い環境が、豊かな空間といえるのでしょうか。年間ものすごい維持管理費が必要となるので、広島ではもともとドームは無理ですが。
広島の新球場は、芝の管理、雨や太陽の差し込む方向、風向きなどを考えながらプレーしなければならない。もちろん芝の管理も必要。当面は、雨の日の試合では、観客は傘をささなければならない。
2)展示スペースとして、国立新美術館VS TARO広場(表現の大地):当研究会案
国立新美術館のとてつもなく巨大な展示空間は、温湿度センサーによって、温度と湿度が一定(温度は22℃〜24℃)に管理されているそうです。そういった環境が、地球温暖化に直面している現在、良い空間といえるのでしょうか。このような箱物は、これもやはり空調管理費が膨大にかかり、広島では難しい。
一方、当研究会の提案しているTARO広場広(表現の大地)は、展示やイベントのできる屋根つき空間で、4本の柱のみで壁はありません。ただ、トップライトからは、やわらかな光が入るようにはなっています。
そこでは、風や鳥や虫たちの声を感じながら活動ができる。もちろん空調はないので、寒ければ厚着をしてきてもらい、熱ければうちわでも持ってきてもらう。それでいいのではないでしょうか。
広島というところはそういうところです。
広島にはそういう施設がふさわしいのではないでしょうか。